えんめい短期大学の初回講座
【東近江】 シニア対象の生涯学習「えんめい短期大学」(受講生71人)が15日、八日市コミュニティセンターで今年度の講座がスタートした。
初回は、御園村川合寺(現在の東近江市川合寺町)で桜を生涯描き続けた江戸時代後期の女流絵師、織田瑟々(おだ・しつしつ、1779―1831年)作品について、同町桜画展開催委員の杉山正瑞さん(西蓮寺住職)が、作品を画面に映しながら、作風の移り変わりなどを紹介した。
織田瑟々は、信長の9男信貞の子孫で、御園村川合寺一帯を領地とした高家旗本・織田氏の分家、貞秀の長女として生まれた。10代で京に出て桜画を学び、20歳代までの高貴で柔らかな筆致だったのが、近江に帰ってからは気品を保ちながら生命力あふれる独自の境地を打ち立てた。
当時は近江商人の支援を受けて知られたが、死後は後継者が途絶え、忘れられた存在となった。近年は、学術研究の進展や地元の桜画展開催委員会の尽力で脚光を再び浴びるようになった。
杉山さんは講演で、地域文化の伝承と地域づくりを目的に、個人所有の作品を公開できる場所を約20年近く提供してきた経緯を紹介。
織田瑟々の作風の変化では、高貴で柔らかな作風から、25歳頃から徐々にしま模様、葉先、葉脈、花びらに独自の描き方が見られるようになり、35~50歳になると、足元から立ち上がる力強い幹、異常なほどに強調される葉先、根元から生える「ひこばえ」や折れた枝にも生命力が現れるようになり、「最も充実した時期」と評した。
また、40代の作品には、後継で息子の「貞逸の母」と記し、「織田家を強く意識していたのでは」と話した。







