あす 午後1時から現地説明会 県文化財保護協会
【近江八幡】県文化財保護協会は5月27日、河川の砂防工事に伴い事前発掘調査を進めている近江八幡市北津田町と島町地先の阿弥陀寺遺跡で道路遺跡を発見したと発表した。
調査は令和4年度から進められ、昨年度には山頂に続く3つの「谷」(山間部などにある坊、道などの集積場所)のうち、「北谷」と呼ばれる傾斜地から15世紀末~16世紀前半に構築されたと見られる石垣で囲われた平坦面群を検出した。この平坦面は、山頂の本堂に直線的に向かう道の左右にあり、雛壇のように配置されていることが分かった。平坦面には、坊などに使われていた建物があったと考えられている。
今回、見つかった道路遺跡は、「北谷」に築造されたもので、長さ約26メートル幅約4メートルの規模を検出。道の左右には平坦面とつながる出入り口や石段、両側に石が積まれた側溝が造られていた。
道路遺跡からは4段の石段が見つかり、表土の腐葉土と堆積土を除去すると硬く安定した土面があり、路面として使われていたと見られる。その路面の左右に2つの溝があり、北側の溝は平坦面への出入り口と見られる位置から麓に向けて、南側の溝は山頂から麓側に通して配置されていた。
北側の溝は、検出長約8・4メートル、幅、深さともに約40センチで、平坦面の溝と地下で接続した暗渠(あんきょ)構造が見られ、平坦面の湧水や雨水を逃がして排水する機能を持たせたものと見られる。
南側の溝は、検出長約26メートル、幅約1メートル、深さ約80センチで断面の底が丸く、途中から石を充填した暗渠構造があり、山頂部から流下する水を排水する役割を持たせたと考えられる。また、平坦面の盛り土が流出しないようにする大きな石を立てた個所もあった。
今回の調査から阿弥陀寺遺跡には、15世紀以降に直線的な幅約4メートルの道路が麓から山頂に向かって延びており、その左右に側溝が配置されていたことや、平坦面と道路との境の一部に塀が設けられていた、路面の一部に石段があり、方形の浅い掘る込み(水場)があったことなどが分かった。
同協会では、石垣の構築にも発揮されている高度な土木技術を有する集団が阿弥陀寺に存在していたと考えられ、当時の山寺の構造を知る上で非常に貴重な成果と言える、としている。
あす2日午後1時から発掘現場(大嶋・奥津嶋神社から約200メートル上)で現地説明会が開かれる。駐車スペースがないので交通機関での来場を呼びかけている。







