新たなブランド展開に期待
【高島】 県と県の地場産業の一つ・高島綿織物が連動し、シャツやワンピースといったアウター向けの新生地が誕生した。関係者らは「高島ちぢみ、高島帆布(はんぷ)に続く第3のブランドとして広くPRしていきたい」と意気込んでいる。
江戸時代から続く綿織物の産地として知られる高島地域では、主にステテコなどに代表される「軽布(けいふ)」と資材に用いられる「厚織(あつおり)」を織ってきた。2012年に「高島ちぢみ」を地域団体商標、翌13年には「高島帆布」を商標登録し、素材開発とブランディングに取り組んでいる。
中でも「高島ちぢみ」は、優れた吸水性とさらりとした肌触りからステテコに代表されるインナーウェアの素材として知られる一方、地域の関係事業者らはアウター用の生地としての素材開発も進めてきた。19年にはブランド基準やロゴを一新し、「意識しない、気持ちよさ。」をキャッチコピーにブランドの再構築にも取り組み、国内外での市場拡大を図っている。
今年3月、三日月大造知事から「高島ちぢみのシャツを作ってほしい」とオーダーを受けたのを機に、新たな生地が企画され、このほど知事の定例記者会見でお披露目された。
制作を担当したマスダ(高島市新旭町新庄)の増田英信社長は「琵琶湖沖から遠くを見た際の湖面をイメージした色使いを基調に、通常の高島ちぢみと比べ凹凸は少なく、アウター用にふさわしく張りがあってしなやかな生地として制作した」と述べる。
完成したシャツを着用して会見に臨んだ三日月知事は「通気性や肌触りが良い高島ちぢみの良さを生かしたシャツに仕上げてもらった。ボタンには琵琶湖産のイケチョウガイが使われているなど、琵琶湖の産物が使われているのもいい」と感想を述べ、「県も新販路開拓や工業技術センターにおける技術的な支援などで協力していきたい」と期待を語った。
高島ちぢみのシャツは今後、東京、大阪で開催が予定されている「第39回ビワタカシマ展」に出展され、国内外に紹介される予定で、高島織物工業協同組合(同市新旭町旭)の中村正博理事長は「高島綿織物の新しいブランドとして、多くの人に関心を持ってもらえれば」と語っている。






