湖東図書館でワークショップ
【東近江】 くぎを使わずに木を幾何学的な文様に組み付ける木工の伝統技法「組み子細工」づくりを体験するワークショップが先月29日、湖東図書館(東近江市横溝町)で開かれた。
組み子細工は約1400年前、飛鳥時代に元となる技術が伝来したといわれる。以来、寺院や家屋の建具、欄間(らんま)や障子などに用いられ、職人によって現代まで受け継がれている。
講師は、同図書館で開催中の地域の匠展「組み子細工の技巧」(~8日)で、作品を出展する川村克己さん(68)=同市今在町=。
川村さんは工務店3代目として、国産木材を使った伝統的工法の木の家づくりを担ってきた。65歳で工務店の一線を退き、手加工の伝統技術をベースにかねてから独学で始めていた組み子細工の制作に専念するようになった。
この日のワークショップで使った組み子は、地元産の広葉樹の間伐材で、栗、朴(ほお)、ソメイヨシノが材料。長さはそれぞれ17センチで、かみ合わせて固定させるための凹凸の刻み加工「かきこみ(欠込み)」がある。
組み子は非常に精密な技術で加工されており、かみ合わせる際、髪の毛1本のすき間の差でも全体の仕上がりで大きな誤差が生じる。
参加者は川村さんから説明を受けたあと、組み子細工の完成模型をばらして構造を学んだ。続いて、組み子を正方形に縦横各13本をかみ合わせて、格子状の文様づくりに挑戦。
かみ合わせの作業は簡単そうに見えて難しく、かきこみ部分をまっすぐはめ込むと、カチッとかみ合わせられるが、少しでも斜めになるとゆがんでしまう。参加者は川村さんからアドバイスをもらい、試行錯誤を楽しみながら30~40分で作品を仕上げた。
市内から参加した50代の女性は、「地元の喫茶店で組み子細工を見て興味を持ちました。かみ合わせるだけでも大変細かい作業ですが、組み子を削り出すのはもっと大変そう」と、奥深さに魅了されていた。
指導した川村さんは、「木の温もりや伝統的な技術を見直す機会になれば」と話していた。








