栗東市学童での不適切保育疑惑で“3者会談”
【栗東】 本紙が栗東市に行った情報公開請求で開示された記録文書によれば、A学童保育所の代表から子どもが不適切保育を受けたと訴えている母親の高橋圭子さん(仮名)、A学童保育所の代表者、市子育て支援課のF前課長(現・市議会事務局課長)の3者会談で、同代表が「あいさつ」の件で謝っていたことが判った。だが、それは儀礼的なものだったか、どうかで論議を呼んでいる。(石川政実)
市役所で3月21日午後5時から始まった3者会談は、午後9時まで続いた。以下は、会談記録である。(囲み部分は本紙が問題事案をまとめたもの。カッコ内は本紙が挿入)
高橋さんの子どもの真由美さん(仮名)によれば、昨年7月末ごろ、学童の部屋の端っこで真由美さんら3人の児童が遊んでいると、座卓(脚が折りたたみ式の低い机)が倒れたため、代表が学童の部屋に駆けつけ、机の上に乗っていた男子児童や、少し離れて遊んでいた真由美さんらも集められ全員が土下座して、謝罪を強要させられた。
●土下座問題は平行線
高橋 土下座は人権侵害ではないか。
代表 土下座については一切行っていない。
高橋 それでは子どもが嘘を言っているというのか。なんの利害関係もない子どもが嘘をつく必要がない。このことを認めたら代表は進退問題になるため認めないのか。
(土下座の件については、高橋、代表者とも平行線のままだった。A学童の場合、注意を受ける際、座卓が低い関係で正座にならざるを得ず、それを土下座と真由美さんが受け止めた可能性もある)
真由美さんの証言では同年8月31日、真由美さんら4人の児童がA保育園の職員室に夏祭りに使う道具を借りに行った際、入室時に「失礼します」と言ったにもかかわらず、「それはお早うございます、でしょ」と怒鳴りつけて廊下に出してやり直しをさせたという。
高橋 職員室へ入室する際、「失礼します」とあいさつしたのに、なぜ怒鳴られなければならなかったのか。
代表 私の席は、部屋(職員室)の一番奥にあり、声が聞こえなかったので、「もっと大きな声で!」と注意したかも知れない。
高橋 明るくて元気だった子どもを元に戻してほしい。代表を怖がり、幻覚を見ている子を、今後どう育てていけばいいというのか。
代表 「あいさつ」の件で、私の発言がお嬢さんを苦しめていたなら、それは本当に申し訳なかった。お詫びする(と頭を下げた)。お嬢さんには「今日、お母さんは代表を懲らしめてきた。代表はもう全然怖くないよ」と言ってあげてほしい。
(その発言を受け高橋さんが涙を流したと市は記録している)。
本紙はこのほど、高橋さんに涙のわけを聞くと「代表は、子どもが急性ストレス障害になるまで不適切保育をしておきながら、その事実を認めないまま、うわべだけお詫びをする態度に、私や子どもはどこまで馬鹿にされればいいのかと、悔し涙が出た」と振り返った。
●「失礼します」はおかしい?
本紙は10月と11月の2回、A学童の代表に取材したが、11月分を紹介する。
代表 取材(不適切保育疑惑の)については市に報告しており、市から聞いてほしい。
本紙 前回取材の確認であり、代表にお答え願いたい。座卓が倒れ、代表は職員室から学童の部屋に駆けつけなにを言ったのか。
代表 机はものを載せるものであり乗るものではないと、支援員や子どもに注意をした。
本紙 机で遊んでいた児童だけでなく、ほかの関係ない児童も集めて、謝罪させたのか。
代表 それはしていない。
本紙 真由美さんら4人の児童が夏祭りに使う道具を借りに行った際、「失礼します」とあいさつしたら、代表は「それは違うでしょ。お早うございますでしょ!」と激怒し、子どもたちを廊下に出し、あいさつのやり直しをさせたのは事実か。
代表 職員室に子どもたちがあいさつに来たときに、「それはお早うございますでしょ」と言い直させた記憶はない。
本紙 「失礼します」が、なぜいけないのか。
代表 「失礼します」は、ちょっとおかしい。外部から来ているわけではないのに。この中でみんな一緒に生活しているわけだから。
本紙 大人がいる職員室に入る際、子どもたちが「失礼します」と言うのは、普通のことだと思うが。いずれにせよ現実にこの学童内で女子児童が急性ストレス障害になったことについて、代表はどう考えるのか。
代表 その方が、どのような確証を持って、この学童で不適切保育がなされたとおっしゃっているのか(私には)わかりません。これ以上は、市役所で聞いてください!、と取り付く島もなかった。
代表の「あいさつ」へのこだわりは半端でなく、真由美さんの証言の一部を裏付けることになるかもしれない。






