保護者 市答弁に憤り大津日赤に救急搬送!
【栗東】 6日に開かれた栗東市議会3月定例会の個人質問で、田村隆光市議(6期)は、A学童保育所で女子児童が虐待を受けたと保護者から訴えがありながら、市の初動対応が遅れた理由をただすと、村瀬信幸・こども家庭局長は「担当者が不在のため、他の職員が話を聞いた後、『担当者からの折り返し電話が必要か』と尋ねたら、『電話は不要』との返事であったため、県から指摘を受けるまで保護者と接触しなかった」と釈明した。議会を傍聴した保護者は「そんなことは言ってない」と憤り、7日に職場で気分が悪くなって大津日赤に救急搬送され、18日には同病院でカテーテル手術をする事態にまで陥った。(石川政実)
田村市議「第3者委員会等で原因究明を」
●議会に一切報告なし
田村市議は「滋賀報知新聞が昨年11月14日付から連載記事を5回掲載し、同年11月29日の市長定例会見で村瀬局長は、担当課長が保護者に初動対応の遅れを詫びたことを認めたにもかかわらず、一度もこの案件を市議会に報告しなかったのはなぜか」と市を追及した。
これに対し村瀬局長は「学童保育所の代表に不適切保育の行為が確認できず、児童のストレス障害との因果関係が不明で、報告しなかった」と釈明した。
田村市議は「この学童保育所の代表と、そこに通う児童との事件が発生したのが23年8月31日だが、それから1か月後の10月2日に保護者が市の担当課へ電話で訴えてから11月20日まで市担当者が保護者と接触しなかったことが、市の対応が遅れた最初の時点ではないか」と指摘した。
●保護者に責任転嫁か
村瀬局長は「10月2日に保護者から電話による訴えがあったが、別の職員が話を聞いた後、不在の担当者からの折り返し電話が必要かと尋ねたところ、『折り返しの電話は不要』とのことで市から連絡はしなかった。だが保護者が同年11月20日に県子ども青少年局に出向き『市はなにも対応してくれない』と訴えて、同月21日に県から市に助言の連絡が入ったため、市は保護者とようやく電話連絡をして、初めて保護者との認識の違いが分かった」と保護者へ責任転嫁したとも受けとれる答弁を行った。
田村市議は「保護者の訴えから7か月後の昨年4月23日、市は学童保育所の現場に入り書類などを確認し、全職員へもヒヤリングを行ったが、なぜ保護者が最初に訴えた時点で同様のことをしなかったのか」と迫った。
村瀬局長は「この保護者以外の保護者などから、学童保育所の代表の言動についての相談や苦情がなかったため、その時点では必要がないと判断した」と問題発言をしている。
一人の児童が極度のストレスを受け学校に行けなくなったという訴えだが、他の児童からの苦情はないので、本格的な調査は必要なしと結論づけた。保護者が例え「折り返し電話は不要」と言ったとしても、すぐに保護者に会うべき重大事案であったはずなのにだ。
学童保育所の代表が「児童に対する不適切保育は一切ない」と断言しているため、「児童が受けた急性ストレス障害との因果関係は確認できない」を繰り返す市に対し、保護者は昨年8月8日、A学童保育所を23年に途中退所した児童への聞き取り調査を求める要望書を提出した。
田村市議は「市はその後、アンケート調査を実施するが、要望書から約4か月後の同年12月27日になって、『不適切保育の回答はなかった』との調査結果を保護者に示した。わずか8件のアンケートと1件のヒヤリングのために、これほど時間がかかったのはなぜか」と市の対応をただした。
村瀬局長は「面談の日程調整や当該家庭の状況確認、アンケートの作成、聞き取り可能な保護者や児童の面談などに時間を要した」と弁明を繰り返した。
田村市議は「今回の事案には、保護者側と学童保育事業者側の主張が食い違っている事実がある。その一方で、当時小学2年生の児童が心的障害をいまも負っている事実がある。ここは第三者委員会を設置し原因究明を求めるべきだ」と提案した。
村瀬局長は「第三者委員会などの設置には、事業者側に苦情解決の努力義務が社会福祉法で定められており、事業者が実施の可否を判断すべき」とし、市の設置に後ろ向きだった。
田村市議は「社会福祉法に基づき福祉サービスについて利用者からの苦情を適切に解決するために、全国の都道府県の社会福祉協議会(社協)に学識経験者等で構成する運営適正会委員会が設けられている。滋賀県でも県社協内に設置されており、これを今回の事案に活用するのは可能か」と質問すると、村瀬局長は「そこを活用するのは可能と思われるが、利用者などから申し立てをしてもらうことになる」との見解を示した。
●電話不要言ってない
手術を無事終えた保護者は本紙に「23年10月2日に市の子育て支援課へ電話したが、担当者が不在のため、別の職員に出来事を伝えて、電話を切る際に『担当の人に話してもらって、その人が分からない(理解できないとか、確認したい)ことが出てくると思うので、電話番号を伝えておきます』と話したが、『折り返し電話は不要』などとは言ってない」と憤っていた。






