観光振興に安定的な財源の一つとして 大津市長が委員会に「導入の必要性」諮問
【大津】 大津市が検討を進めている「宿泊税」導入に関し、このほど、市役所で「第1回大津市宿泊税検討委員会」が開かれた。
宿泊税は、ホテルや旅館といった宿泊施設の利用者に対して自治体が課す地方税の一つ。全国では6都道府県と33市町村がこれまで導入しており、今後も2県と14市町村が実施を予定している。今後、大津市が導入することになれば、県内では初の試みとなる。
大津市では、昨年度、新たな第4次観光交流基本計画の策定を進める中で、観光振興に安定的な財源が必要ではないかという意見が挙がったことを踏まえ、「その一つの手法として、『宿泊税』について検討を深めたい」と同委を設置した。
同委には、これまで複数の自治体で「宿泊税」導入の議論に参加してきた大阪府大立学の田中治名誉教授をはじめ、阪南大学国際学部国際観光学科の福本賢太教授、公益財団法人日本交通公社の江崎貴昭副主任研究員の学識経験者3氏と、公益社団法人びわ湖大津観光協会の金子博美副会長、大津商工会議所の前田義和議員の計5氏が委員として参画。一回目の会議での協議の結果、田中名誉教授が議長、福本教授が副議長として選出された。
第1回委員会には佐藤健司市長も出席、「市内経済に観光が大きく寄与することを実感している一方で、単年度に巨額の事業費を確保することが困難なことも痛感している。宿泊税の検討にあたっては、宿泊事業者の理解が不可欠であるとともに、慎重かつ丁寧な議論が必要だ。委員会で議論を深めてもらい、市のこれからの観光振興について示唆をもらえれば」と語り、同委に対して▽宿泊税導入の必要性に関すること▽宿泊税の制度内容及び税収の活用に関すること▽その他必要な事項に関すること――の3点を諮問した。
続いて、市の担当課から市の財政状況や「宿泊税」を導入している他自治体の状況などについて報告がされた。委員らからは「市の観光予算自体が十分なのかも議論するべき」、「宿泊事業者の声もしっかりと委員会の会議で確認したい」などの意見が挙がっていた。
同委は、月に1回程度の頻度で開かれる予定で、秋頃には市長へ答申を行う見込み。また、4月末頃に市内宿事業者を対象としたアンケートを実施、第2回委員会はアンケート結果を踏まえた議論などを予定している
第1回会議終了後、記者団の取材に対して田中議長は「市内の事業者や市民の皆さんの様々な意見、疑問を丁寧に議論していきたい」と述べ「なぜ、導入するのかといった目的や背景を具体的にすることが大切だ。名称を『宿泊税検討委員会』としている以上、導入の方向を検討していくが、導入が前提というわけでもない。より合理的でより納得できる仕組みを議論していきたい」と述べた。
(羽原仁志)







