愛知消防 文化財火災防ぎょ訓練
◇東近江・愛東
二十六日の「文化財防火デー」を前に、愛知郡広域行政組合消防本部(西山日出夫消防長)は二十五日早朝、東近江市から文化財の指定を受ける梵鐘(江戸期の釣り鐘)がある同市平尾町の東光寺(小川良道住職)で、関係者ら約七十人が参加して、文化財火災防ぎょ訓練を実施した。
午前八時、寺の付近でたき火をしていた火が強風にあおられ、近くの林に燃え広がり「東光寺に危険が及ぶ」と、発見した寺世話から一一九番通報を受けた―を想定し、訓練を開始した。
寺世話十人が消火器で初期消火に当たるとともに、連絡を受け駆け付けた地元自警団(平尾町・園町・大覚寺町・大林町・市ヶ原町・小倉町)三十人は、約六百メートルのホースをつなぎ合わせて、小型ポンプで遠距離送水の中継に入った。
消防本部からの要請を受けた消防団第五方面隊から、消防団員二十人と消防車四台が駆け付け、消火や風下ヘの延焼防止に当たり、火は約一時間後に消し止められた。
訓練を終えた西山消防長は、講評で「火事は一瞬のうちにすべてを失う。地域の貴重な財産である文化財を守るとともに、防火防災への意識を高めてもらいたい」と、防ぎょ訓練の重要性を説いた。
昭和二十四年一月二十六日、現存する世界最古の木造建築物「法隆寺金堂」で火災が発生し、貴重な文化財の壁画(一部)が消失した。二十九年には法隆寺金堂の修復が行われ、二度と惨事を繰り返さないためにと、国は三十年から毎年一月二十六日を「文化財防火デー」に指定している。
防火デーを前後に、初期消火や消防水利の掌握、迅速な文化財の搬出などの訓練を行い、防火協力態勢の強化や消防活動の技術向上、地域住民の文化財に対する防火意識の高揚を訴えている。







