“政権交代”総選挙振り返る《記者座談会》
◇全県
政権選択をかけた第四十五回衆院選は先月三十日に投開票され、滋賀の4小選挙区で民主の四人が全員当選し、自民の四人が大敗した。選挙区で自民公認候補が議席を得られなかったのは平成八年の衆院選以来十三年ぶり。歴史的な政権交代を記者座談会で振り返ってみた。【まとめ=石川政実】
――まさに民主による無血革命だね。滋賀の4小選挙区でも、自民公認候補が姿を消したことで、滋賀選出の国会議員は衆院議員四人、参院議員二人の計六人すべてが民主のみになった。故・宇野宗佑元首相や故・山下元利元防衛庁長官を輩出したかつての保守王国の面影は、もはやないね。
A 平成十九年の参院選で、山下元利氏の息子である自民の英利氏が民主の徳永久志氏に破れ、今回の総選挙では宇野元首相の娘婿、治氏(自民)が3区で民主の三日月大造氏に大敗したことは、まさに自民崩壊の象徴だった。
●花開く“武村DNA”の民主議員
B おもしろいのは、今回、当選した民主の四人のうち、奥村展三氏(4区)、田島一成氏(2区)の二人、参院議員では林久美子氏、徳永氏の二人の計四人は、元新党さきがけ党首の武村正義氏から政治を学んだ、つまり武村DNA(遺伝子)のメンメンだ。彼らが、武村氏の果たせなかった夢の実現に挑むわけだよ。
――ところで、今回の総選挙の総括だが。
A 格差社会を生んだ「小泉改革」に対する怒りが、「一度、政権交代を」との風となって無党派層などに広がっていった。たとえば前回の衆院選で「小泉旋風」の脅威にさらされた田島氏は、平成十九年の県議選や統一地方選でいかに民主党議員を増やすかに腐心してきた。1区の川端達夫氏など、民主の他の候補者も同様だった。民主は、きちんと選挙準備をしてきており、決して風頼みではなかった。それに比べて、自民党県連は、“自分党”で県議選などでも戦略性がなく、それが衆院選に響いた。
C 自民党の候補者の中でも、世論の振り子がもどることを危惧して、例えば1区の上野賢一郎氏や藤井勇冶氏らは早くから、駅立ちやミニ集会などを行ってきたが、「政権交代」の逆風を跳ね返せなかった。4区では、自民の岩永峯一元農水大臣の引退に伴い、三男が後継者選ばれたものの、岩永氏の献金問題で辞退。その後、公募で自民の武藤貴也氏が選ばれたが、東近江市などでは選考過程への不信感が根強く尾を引いた。4区問題は、他の選挙区にも波及したね。
●自民の県議会会派、分裂の危機
B 4区問題は、今後、県議会の自民・湖翔クラブの会派分裂にまで発展する可能性がある。それよりも、来年の知事選、参院選をにらんで再生チームを立ち上げるべきだ。
A 民主の田島氏は当選後の会見で、藤井氏が尽力して六月に設置許可が出た名神高速の湖東三山スマートインターチェンジを党内で検証したいとし、計画変更の可能性を示唆した。今後、同様に、丹生ダム(余呉町)などの計画も再検討される可能性が高く、地方自治体や地方議会のシステムすべてが「チェンジ」してくるね。







