岩間寺で「その時、歴史は動いた」嘉田知事、再選出馬決意固める
県は厳しい財源不足が見込まれる来年度の予算編成にあたり、各市町に対して、来年度より補助金を約十億円削減する方針を打ち出したが、この中でとくに県議会や市町から反発の強かったのが、国民健康保険の国庫補助減額分を補填(ほてん)する国民健康保険給付対策費補助金一億四千八百万円の廃止だった。しかし県はこのほど、廃止を撤回することを決めた模様だ。【石川政実】
国民健康保険は、国や自治体の負担金と保険料(税)で運営されている。県は、独自で福祉医療助成制度を設け、例えば乳幼児の医療費無料化(就学前まで)などを進めてきた。
このような地方自治体の独自の福祉医療助成制度に対して、国は医療費を増大させるとして増額分の負担金についてはペナルティーを課して支払わない措置をとっている。この減額分をこれまで県と市町が二分の一ずつ負担してきた。
十五日に開かれた県議会の総務・政策常任委員会で、新幹線新駅基金(約三十億円)を廃止し、新たに福祉・教育振興基金に十二億六千万円を振り分けることについて、関連の条例改正案と予算案は可決された。
この折に自民党の湖翔クラブと真政会の二会派は、県が来年度から廃止する方針の国民健康保険給付対策補助金の維持を求める付帯決議案を提出したが、民主系会派らが「知事の予算提出権に影響を与える」と反対し、付帯決議案を否決した。
しかし、自民党二会派(計十九人)は、十八日の本会議に再び決議案を提出すると見られ、これに賛同している共産党県議団三人と、ここに公明党二人、議長を除く無所属議員二人が加われば、過半数の二十四人を優に超えることになる。
片や、民主党系と対話の会は、その嘉田県政追随姿勢に対して、県民から「福祉を後退させる気か」と矢のような激しい批判を受けるものと予想される。
県執行部としては、決議案が本会議で可決すれば、来夏の知事選に出馬の意向を固めた嘉田知事の船出に傷がつきかねないとの判断から、同補助金の継続に傾いたもの。
すでに各首長からは「県が補助金を廃止した場合、いまの福祉医療制度を続けようとすれば、市町が一般会計で県の補助金分を負担するか、保険料(税)を値上げするかしかない。最悪のケースでは、乳幼児医療費の無料化を廃止せざるをえない市町も出てくる」といった厳しい意見が相次いだ。
さらに県内十三市でつくる県都市保険年金連絡協議会(会長=橋川渉・草津市長)も十月三十日、県に補助金の継続を要望していた。






