石山寺で秋季「石山寺と紫式部」展、開催中
◇大津
石山寺は十一月三十日まで、秋季「石山寺と紫式部」展を境内の豊浄殿で開催している。内容的には、名場面で読む『源氏物語』―石山寺蔵『源氏小鏡』の世界、付「平城遷都千三百年と石山寺」からなっている。
『源氏物語』は、面白い物語だが、読みとおすには長いなどの理由から、「たのしく読める」方法が昔から考えられてきた。『源氏小鏡』は、中世以来、工夫されてきた源氏のハンドブックのひとつ。読みやすく、わかりやすいことで、多くの同類の本の中で群を抜いて人気がある。五十四帖の各巻ごとに、巻の名前の由来、あらすじと解説、それに原文からの主な和歌の引用からなり、それに加えて、源氏の原文から選び出した美しい詞をどのように歌・連歌の実作に活用するべきかという、いわば「源氏ことば辞典」が付けられている。そして、巻ごとに「一枚だけ」挿絵が付けられているが、『源氏小鏡』の作者は、それぞれの巻の「名場面」を選んでいる。
今回の展示は、その石山寺本『源氏小鏡』を活用して、源氏五十四帖を味わってもらおうというもの。「桐壷」の巻を第一歩として、第二歩は「帯木」の巻、そして第三歩は「空蝉」の巻と、順々に足を進めて「夢の浮橋」の巻までたどりつくと、五十四歩で五十四帖の世界を歩いたことになり、『源氏物語』の長大な物語全体の魅力を味わえる。
また、今年は平城遷都千三百年という記念すべき年。奈良時代、聖武天皇の勅願により東大寺の良弁僧正が開かれたと伝わる石山寺は、平城京との深いゆかりをうかがい知ることができる仏像や写経などを所蔵しており、今回、その一部を展示。入場料は大人二百円(百六十円)、中高生二百円(百三十円)、小学生百円(八十円)、別途入山料が必要。カッコ内は三十人様以上の団体割引料金。
なお今季の展示では、初の試みとして、小学生、中学生の児童・生徒を無料招待する。ただし、事前に専用の申し込み用紙で申し込んだ小学校・中学校に限る。申し込み用紙は石山寺ホームページよりダウンロードできる。〈URL〉http://www.ishiyamadera.or.jp/sikibuten_1009_free.htmlまで。申し込み最終締め切りは十一月二十四日まで。






