ダークホース大成建設が競り勝つ いまも談合情報の謎残る
一部既報の通り公立甲賀病院(甲賀市水口町鹿深、冨永芳徳院長)の同町松尾への移転新築工事の一般競争入札が先月二十九日に行われ、滋賀報知新聞社などに寄せられた談合情報の業者でない別のスーパーゼネコンの「大成建設」が落札した。【石川政実】
入札(注)には五社が参加したが、竹中工務店は当日に辞退した。大林組と鹿島建設は、最低制限価格(七十五億六千八百六十万円=税抜き)未満のため失格。このうちの一社は、最低制限価格を十億円も下回ったという憶測も流れた。結局、二社の競合になったが、戸田建設が七十八億四千万円(税抜き)、大成建設 が七十七億五千万円(同)で、大成建設が落札した。
談合情報は「〇社(企業名は便宜上〇、△、×の〇印を使用)の落札で決まりだ。実施設計を行った設計業者は、超破格の安値で落札したが、ここは〇社とつながりが深い。今回のポイントは、業界常識では考えられない単体一括入札を採用したことだ。病院の場合、専門性の高い医療機器などは分離発注するのが常識 だが、一括りの入札にすれば談合もしやすくなる。一括入札のアイデアは、コンサルタントであるNPO法人のアドバイスによるものだ。このNPO法人には、厚生労働省の役人らが天下っている。昨年七月の実施設計の入札前に、落札する設計業者、NPO法人、病院組合管理者の谷畑英吾・湖南市長が東京で密会しているのはお かしい。また今回の入札では、S社は、都内のホテルで入札から降りるよう説得を受けた」といった内容で、本紙は入札直前の先月二十八日、談合情報の一部を報じた。
これに対し谷畑市長は「基本設計の当初は総事業費が二百四十億円であったのが、実施設計を請け負ったN社がNPO法人と協力して設計書を見直し、質を下げないで百六十億円まで事業費を下げた。やはり一括入札の効果が大きかった。また私がNPO法人と実施設計業者と一緒に会ったのは一回限りで、当病院で堂 々と会った。密会などではない」と憤慨していた。
本紙が入札直前に報じた〇社は落札せず、結果的に談合情報は間違っていたことになったが、ではなぜ各マスコミに「〇社が落札する」という談合情報が流れたのか、謎はいまも残ったままだ。
(注)入札にあたっては、落札額に対し、地域貢献率三〇%以上の条件が付き、地元企業を下請け等で使うことを求めており、この行方も憶測を呼んでいる。






