障害者芸術の新たな発信拠点に
【甲賀】 障害者福祉施設「やまなみ工房」を運営する社会福祉法人やまなみ会(甲賀市甲南町葛木)が19年11月を目標に、新たな障害者の芸術活動を軸にした就労の保障を推進する施設として「アートセンターやまなみ」を設立する。このほど、県庁で同施設の関係者らが設立に向けて行った記者会見で発表した。
やまなみ工房は1986年に誕生し、障害者の芸術活動の支援を続けてきた。アールブリュット作品を始め、同工房で作られた作品は世界中から高い評価を得ている。
同法人では、障害者の本意に沿った日常が保障され、個人を尊重し安心して心豊かに過ごせる時間と空間、一人ひとりが個の輝きを発揮し最大限可能性を広げることのできる場所としてアートセンターを構想した。建設経費として1億3千万円を計上し、そのうち7千500万円を日本財団が助成する。
アートセンターは、同工房の敷地内に建設予定で、外観は底面より上階のほうが広がった台形のようなユニークなデザインとなる。4階建てで、1階はアートを楽しみながら食事などができるカフェレストラン(20年4月開設予定)で、2~3階はアトリエとして国内を代表するアーティスト約20~30人が常時製作を行う。来館者が自由に過ごせるスペースも設け、気軽にアーティストと交流でき、制作風景も見学できる。4階は音楽、演劇、ダンスなどの舞台芸術のレッスンスタジオとし、障害者の表現活動の新たな可能性発見に取り組むほか、ヨガや講演会、展示会といった企画会場としても使用できる。
会見で、やまなみ会の森嶋克己理事長は「利用者を含め、地域の障害者、施設の職員全員が完成を楽しみにしている」と紹介した。同会では、来館者が作品を目にすることで、障害者による芸術の魅力を知ってもらい、就労の場や市場の開拓につなげていくとしている。また、会見に同席した岩永裕貴甲賀市長は「甲賀市は福祉に先駆的な活動をしてきた人を生み出してきた。地域の芸術・福祉を多くの人に見てもらえる新しい施設になれば」と期待を語った。






