県立琵琶湖博物館
【草津】 県立琵琶湖博物館(草津市下物町)はこのほど、飼育しているバイカルアザラシ2頭のうち「マリ」(メス・16歳)が死亡したことを発表した。
同博物館では2016年の第1期リニューアルで、琵琶湖と同じ古代湖として知られるロシア・バイカル湖の生きものや自然などを紹介する展示コーナー「古代湖の世界」を新設し、バイカル湖固有種のバイカルアザラシの水槽による生体展示を行っていた。
「マリ」は、同年6月に福岡県福岡市の海の中道海洋生態科学館「マリンワールド海の中道」からオスの「バイ」とともに同博物館に搬入され、7月から同コーナーで展示が始められた。バイカルアザラシの特徴の一つ、大きな目と水槽の中を悠々と泳ぐ姿が「かわいい」と評判になり、同博物館の人気者となっていた。
今年10月、「マリ」が妊娠していることを担当の学芸員が確認し、慎重に経過を観察しながら飼育を継続していたが、今月2日の夕方から食欲不振がみられ、3日の午前8時に死亡が確認された。
同博物館は「死因の詳細は調査中」としつつ、解剖による所見によると「妊娠に起因する合併症として急性じん不全の疑いが考えられる」としている。元来、バイカルアザラシは死産・流産の多い種で、国内での飼育が始まって10年になるが、飼育環境下で出産を確認できたのは2例のみとなっている。
同博物館によると、「マリ」のいた水槽前には急逝をお知らせするパネルを設置しており、訃報が報じられて以後、残念そうにパネルの解説を読む来館者の姿がみられる。また残った「バイ」については、現状、「食欲不振も見られず、元気な姿を見せている」としている。
県広報課では「妊娠の情報を知り、県民にうれしいお知らせができると思っていた矢先の訃報で非常に悲しく、残念だ」と肩を落とす。同博物館では今後は当面「バイ」1頭の展示を継続する見込みとしている。







