記者座談会で振り返る
【大津】 任期満了に伴う大津市長選が19日に投開票され、元県議で無所属新人の佐藤健司氏(46)が元市職員で無所属新人の小西元昭氏(50)=チームしが推薦=を破り、初当選した。県都の新しい顔を決める大事な選挙を記者座談会で振り返った。 (石川政実、古澤和也、羽原仁志)
自民は名誉挽回の一勝
野党共闘は気持ちの切り替えに
―佐藤氏が勝利した直接の要因は何だろう。
A 早くから業界団体や地域を巡るなど、組織的に動いたことが功を奏した。
B 市民センターをめぐる問題を経て、多くの自治会から「越市長は信用ならない」と不満が上がり、佐藤氏支持にまわった人もいた。選対には学区自治連合会から20以上の推薦状が集まっていたよ。
―小西氏は嘉田由紀子参議院議員や越市長ら著名人が応援に駆け付けたが、敗れたのはなぜだろう。
A 越市長が不出馬を決めるまで動かなかったのが、そのまま知名度浸透の遅れにつながった。
B 著名人が応援に駆け付けたことで逆に候補者本人の知名度が上がらず、越市長と一緒にいる人という印象がついて回った。
C 佐藤氏の選対では小西陣営の動きに対し「誰の選挙かわからない」と顔をしかめていたよ。
―投票率が40%を切るという低さだったのはなぜだろう。
B 「子どもを産み育てられる大津市」「市民の声を聞いてボトムアップ」など両候補が同じ文言を語っていたので、相対的に争点が薄れてしまった感は否めない。関心の高い市民センターや市立大津市民病院にしても同じようなスタンスを語っていたので盛り上がりに欠けた。
A 佐藤氏はあまりメディアの取材に時間を割かなかったので、情報が限られていた。
C 小西氏は、「越市長の後継者ではない」としつつ、越氏が積極的に応援するなど事実上、後継者として周知され、その矛盾が有権者に受け入れられなかった。
―自民党が佐藤氏を、国民民主党と立憲民主党が小西氏を支援する形になった影響は。
A 自民党は昨年4月の県議選で議席を減らし、7月の参院選では野党共闘に苦杯を喫しており、今回の市長選では「背水の陣」「最後のチャンス」と呼びかけていた。衆院選を前に県連としては名誉挽回の一勝となった。
C 小西氏は、立候補表明の記者会見で越市長が駆けつけたことで、越市政に異を唱えていた社民党と共産党から反感を買った。「地方選と国政は違う」という意見もあるが、今後、野党各党がどのように切り替えていくかに注目したい。
―今後の大津市はどうなる。
A 地域ごとの様々な課題に佐藤氏がどこから手を付けるかに関心が高まっている。
B 継続中の公文書問題の裁判など、負の遺産もある。抜本的な市政の転換が望まれているよ。
(連載終わり)






