作品を「ドラマ」として響かせる手腕を評価
【県】 文化庁が芸術の各分野で日本の芸術活動の奨励と振興に資することを目的に毎年、国内外において優れた業績をあげた人やその業績によってそれぞれの部門に新生面を開いた人を選奨し、文部科学大臣賞又は新人賞を贈っている「芸術選奨」のうち音楽部門で、県立芸術劇場びわ湖ホール(大津市打出浜)の芸術監督を務める阪哲朗氏が文部科学大臣賞を受賞した。
阪芸術監督は京都府出身、県在住。京都市立芸術大学作曲専修を卒業後に渡欧。ビール市立歌劇場(スイス)専属指揮者、アイゼナハ歌劇場(ドイツ連邦共和国)並びにレーゲンスブルク歌劇場(同)の音楽総監督などを歴任した。2023年4月からはびわ湖ホール3代目の芸術監督に就任し、「びわ湖の春音楽祭」のプロデュースや同ホール初のピアノコンクールの企画など、多角的な取り組みに精力的に臨んでいる。
文化庁は今回の同賞授賞理由について、同ホール芸術監督として最初のプロデュースオペラ公演として取り組んだリヒャルト・シュトラウス作曲「バラの騎士」(24年3月2日、3日上演)をとりあげて「オーケストラを室内楽のように響かせ、台本のすみずみまで明快に聴かせることで、作品を『ドラマ』として響かせた」とし、「この手腕は山形交響楽団とのヴェルディ『椿姫』でも聴衆を魅了し、京都市交響楽団の定期演奏会では、オーケストラを東欧的な陰影で染め上げ、奔放なリズムでエキサイティングな演奏を聴かせた」とコメントしている。
このほど阪芸術監督が県庁で三日月大造知事を表敬訪問し、受賞を報告した。三日月知事は「私たちにとっても喜びだ。これからもますますの活躍を楽しみにしている」と受賞を祝った。
表敬訪問後、記者団の取材に応じた阪芸術監督は受賞について「『バラの騎士』に関わった大勢で受賞したと思っており、それがとてもうれしい」と語り、「これからもこの賞に恥じないように、これがゴールではなく、ステップとして、もっともっと前年度を超えるものを追求していければ」と語った。






