維新・嘉田 高い知名度で挑む 自民・有村 逆風で危機感
【全県】 参院選は、選挙区だけでなく、もう一つの戦いがある。それは全国が戦いの舞台の比例選(改選数50)だ。7月の参院比例で滋賀県出身または拠点とするのは、前知事で知名度は高いが比例は初挑戦の維新現職、嘉田由紀子氏(75)=1期=、元女性活躍担当大臣で県出身の自民現職、有村治子氏(54)=4期=の2人。比例は政党名でも、個人名でも投票できるが、政党の獲得議席のうち個人票の多い順に当選が決まる。このため全国比例といえども、地元の得票が当落に影響する。7月3日公示、20日投開票が濃厚な参院選が迫るなか、立候補予定者2人の動向を追った。文中敬称略。(高山周治)
8日、JR大津駅近くであった維新候補の事務所開きには、同党所属の国会議員、県市議、関係者ら約30人が集まり、一丸となった勝利を誓った。「がっちり固める選挙になる」と、嘉田は力を込めた。
昨秋の衆院選直前、嘉田を含む県内の国会議員3人は、当時の「教育無償化を実現する会」から維新に合流した。これに困惑した維新県本部は連携できず、教育から合流した1区2区の候補への支援は消極的だった。それだけに今回の体制整備は意義があるという。
嘉田は業界団体などのバックはないが、知名度を生かして主に県内で個人票の獲得に努める。選挙戦に向けては、全国を飛び回りながら、滋賀選挙区の維新候補と二人三脚で県内の支援者を回る。
懸念材料もある。「電車に乗っていても、今も知事さんと声をかけられる」という、参院比例候補としての知名度の低さ。比例候補であり、個人名を書けることを徹底する。
なお、今月21日には、JR草津駅前で同党の吉村洋文代表(大阪府知事)を迎えて決起集会を開き、選挙戦への弾みをつける。
自民の有村は6月上中旬の週末、県内7会場で決起大会を開催し、支援者との結束を確認した。今回は物価高などで自民は逆風。「これだけきめ細かく開くのは初めて。危機感の現れ」と、有村は話す。
有村は前回2019年の選挙戦で、自民比例の当選者19人のうち10位で当選した。今夏の参院選では、自民比例の当選見通しは9~14議席という。参院議員を4期務め、国務大臣を経験したほどの有村だが、「9人しか当選できなくなると、私はまさに当落線上の1人」と危機感を募らす。
このため力を注ぐのは、個人票の積み上げだ。前回選挙の県内得票は、有村の個人票は1万7313票、一方の自民に政党名で入ったのは15万8827票だった。「ほとんどの人が政党名でしか投票できないと思っているので、個人名で書けるのを徹底したい」。
さらに自民陣営が見通せないのは、自民と県政時代から激しく対立し、参院比例に移った嘉田の影響だ。
有村は、「(私が)信念をもって国政で結果を出してきたことは評価していただきたい」と、前を向いた。







