根室市内の中学生5人が来県
【県】 北海道根室市で北方領土問題について学び、その認識を広めるために来県した同市内の中学生5人がこのほど、県庁で目片信悟県議会議長と東勝副知事をそれぞれ表敬訪問した。
根室市と滋賀県は、江戸時代、択捉島に「大日本恵登呂府」の標柱を立てるなど、蝦夷地(現・北海道)の探検者として知られる近藤重蔵の終焉の地が高島市にある縁から、県の北方領土返還要求運動滋賀県民会議(代表・県議会議長)が中心となって働きかけ、1980年から同市の中学生を県に迎える交流を継続している。
通算44回目の来県となった今年度は、7月に同市で行われた「第50回根室市少年弁論大会」で優秀な成績を収めた根室市立柏陵中学校3年の佐藤しずくさん、同市立おちいし義務教育学校9年の嶋田詩織さんと庄林幸洋さん、同市立海星学校9年の小川芽依さん、同市立厚床小中学校9年の横峯桃子さんの5人が大津市役所や県庁を訪問した。
県庁では、まず議長室で北方領土返還要求運動滋賀県民会議の代表を務める目片議長と面会し、嶋田さんが石垣雅敏根室市長からのメッセージを代読、続いて同弁論大会北方領土問題の部で奨励賞を受賞した小川さんが「北方領土問題を私たちはどう考えたらいいか。対立だけでは何も解決しない。当事者意識を持ち、対話の姿勢を崩さないことが大切だ」といった内容の作文を朗読した。
目片議長は自身も中学校の卒業文集に北方領土問題について書いたことを振り返り、「将来に向けて伝えていかなければならない。根室市の学生の皆さんの活動は大変心強い。滋賀県も今後活動を通じて根室市の皆さんとつながっていきたい」と語った。
また副知事室では、同じく根室市長からのメッセージを小川さんが代読し、同大会同部で2位となった佐藤さんが「北方領土出身で今は亡き曾祖母の代わりに思い出の地に行きたい」とし「北方領土の問題は日本の問題なのに関心が低い。日本人の意識の変化が領土返還を遅らせているのではないか。大人が私たちにしっかりと手を差し伸べてほしい」と訴えかける作文を披露した。
東副知事は「今回の滋賀県訪問を通じて感じたことを家族や周りの人たちにも語ってほしい」と期待を述べた。
今回の来県では、根室市の生徒らは信楽焼の陶芸体験やびわ湖クルーズ、栗東市立栗東中学と甲賀市立信楽中学校の生徒らとともに近藤重蔵の墓参り、琵琶湖博物館見学、石山寺参拝など3泊4日の体験学習を行い、帰路についた。
北方領土返還要求運動滋賀県民会議では10月に県議会議長らを代表とする訪問団が根室市を訪問し、現地の様子を視察する予定としている。







