調整能力の拡充で一大改革
=県職員退職予定 =
大規模調査、地下に眠る歴史の鍵
『近江発掘創世記=湖西線・長浜バイパス=』
全国に先駆け 分譲賃貸 の工業団地
マキノ高原に温泉保養施設
3月起工、観光振興へ牽引役
蒲生町・空港計画の積極推進掲げ
滋賀報知新聞(ニュース)平成13年1月25日(木)第12541号
地方分権に対応の“総合地方機関”
調整能力の拡充で一大改革
(春の県の人事異動)
=県職員退職予定 =
土井公室長、堀出企業庁長ら11人 部長級
次長級24人、課長・参事級23人
(全 県)
平成十三年度の「県職員人事異動」は、三月二十六日前後に内示、四月一日付けで発令される。知事就任後、二年半が経過した国松善次知事にとっては、お膝元のRDエンジニアリングの産業廃棄物問題にケリをつけ、この十一月に大津市で開かれる「第九回世界湖沼会議」を成功させて、次期知事選に臨みたいところだ。
このため地方分権の流れを見据え、機構・組織面では県事務所などを総合地方機関(地域振興局)として再編強化する一方、人事面では今回、部長、次長クラスが大量に退職する予定で、抜てき人事として大胆な国松カラーを打ち出すのは必至と見られる。【石川政実】
◆ ◆ ◆ ◆
地方分権の新潮流や地域間競争の激化、さらには市町村合併の動きに対応するため、県は従来の各県事務所、土木事務所、健康福祉センターを地方分権時代に、ふさわしい六つの総合地方機関に統合するという大改革を行う。地方機関の総合調整機能の強化を狙ったものといえる。この地方機関の局長は、部長級になると見られ、まさに春の人事異動の最大の焦点だ(現在の県事務所長は次長級)。
一方、今年度の退職部長は土井典彦・知事公室長ら十一人(昨年度九人)にのぼる。また次長級、課長・参事級(医師、教員などを除く)は、次長二十四人(十人)、課長・参事級二十三人(二十二人)。なお退職予定は、次のみなさん。
堀出氏
堤氏
土井氏
堀出氏
堤氏
土井氏
【部長級】土井典彦(知事公室長)▽西川豊弘(理事・土地開発公社副理事長)▽堤丈一(企画県民部理事空港整備局長)▽柴谷喜久男(県立大学事務局長)▽犬井正夫(副出納長)▽高田光雄(理事・県社会福祉協議会副会長)▽中森武(農政水産部長)▽堀出亀與嗣(企業庁長)▽木本順市(東京事務所長)▽安岡瑞穂(人事委員会事務局長)▽山岡完右(議会事務局長)
【次長級】安藤悦充(総務部技監検査課長)▽山本庄五郎(企画県民部管理監・文化振興事業団常務理事兼滋賀会館長)▽池明(琵琶湖環境部技監・下水道公社理事)▽西村弘(健康福祉部管理監・長浜赤十字病院事務部長)▽浅井勉(商工労働部次長)▽中川勇(同部管理監)▽中川洪次郎(同部管理監・陶芸の森副館長)▽田辺和雄(農政水産部管理監)▽樋口寛(土木部次長)▽井上浩三(同部技監)▽安川澄雄(同部環境監)▽伊香照男(草津県事務所長)▽初田哲男(水口県事務所長)▽前川幸志(企業庁次長)▽西岡信夫(琵琶湖博物館副館長)▽木村英司(農業総合センター・農業大学校長)▽浅井祥扶(教育委員会事務局管理監・スポーツ振興事業団彦根運動場長)▽黒川紀男(人事委員会事務局次長)▽永松正昭(農政水産部技監・水産課長)▽西村敏(土木部技監・建築課長)▽小川忠彦(監査委員事務局次長)▽岩根省一(健康福祉部管理監・身体障害者福祉協会常務理事)▽足立豊重(商工労働部管理監・観光連盟事務局長)▽大塚克爾(土木部技監・道路公社理事)
【課長・参事級】石塚正隆(総務部検査課参事)▽石田隆(琵琶湖環境部森林保全課長)▽成宮純一(琵琶湖環境部下水道建設課長)▽北岸周(八日市県事務所田園整備第二課長)▽村井武彦(彦根県事務所副所長)▽千田捨蔵(長浜県事務所副所長)▽田井中榮市(長浜県事務所農業振興課参事)▽矢守郁夫(自動車税事務所長)▽中川哲夫(長浜健康福祉センター参事)▽岡田勲(草津土木事務所長)▽西村公雄(水口土木事務所長)▽有田勝彦(森林センター所長)▽宇野幸彦(湖南中部流域下水道事務所長)▽真下祐治(近江学園長)▽井上桂子(成人病センター病院看護部長)▽金戸成篤(草津高等専門技術専門校長)▽前田正博(長浜高等専門技術専門校長)▽長谷川美克(農業総合センター農業試験場長)▽大西功男(農業総合センター農業試験場栽培部長)▽中村健(湖東ダム建設事務所長)▽谷口正夫(企業庁甲賀水道事務所長)▽鈴木善通(監査委員事務局主席参事)▽筑紫弘(健康福祉部付(参事級)・聴覚障害者福祉協会センター所長)
大規模調査、地下に眠る歴史の鍵
『近江発掘創世記=湖西線・長浜バイパス=』
=県立安土城考古博物館で始まる=
(湖東・安土町)
(財)滋賀県文化財保護協会三十周年記念として、発掘調査の変遷を振り返る『近江発掘創世記-湖西線・長浜バイパス関連遺跡-』がこのほど、県立安土城考古博物館で始まった。
昭和三十年代前半までは小規模な発掘調査であったが、高度経済成長の昭和四十年からは、東海道新幹線や名神高速道路建設、湖西線、国道八号線長浜バイパス等の大型公共事業に伴って、大規模な事前発掘調査が始められるようになった。
その結果、近江大津宮推定地の北大津遺跡(大津市)から宮に関連する遺構が確認されたほか、滋賀里遺跡(大津市)では日本有数の縄文時代の墓地が検出。また、堀川遺跡(新旭町)からは弥生時代から平安時代に渡る大規模な集落の存在が明らかにされた。
同展では、これらの大規模調査に取り組むことになった湖西線関係の発掘調査および国道八号線長浜バイパス関係の成果を紹介するとともに、創世期の発掘調査について考える。四月八日まで。大人三百円。同館(TEL0748―46―2424)。
全国に先駆け 分譲賃貸 の工業団地
甲南フロンティアパーク造成へ
地域産業高度化へ大きな期待
=里山環境の一部保全と再生=
(湖南・甲西町)
長年培われてきた“ものづくり”の基盤技術力が弱体化し、地域の集積力低下が懸念される日本経済。産業全体の変革が求められるなか、甲南町柑子地域でこのほど、「特定産業集積の活性化に関する臨時措置法」施行後はじめての分譲・リース型産業用地『甲南フロンティアパーク』の整備事業が始まった。
一昨年に本紙が報じた絶滅危惧種の保護対策については、環境保全箇所の増加を求める知事の意見書が斟酌(しんしゃく)され、里山の一部保全と再生が図られる団地造成となる。 【山田香織】
◆ ◆ ◆
フロンティアパークは、新産業の市場創出や地域産業の高度化を支援するためのもので、同臨時措置法に基づく県の計画を受けた地域振興整備公団(東京)が実施し、電気、機械部品等の製造業およびソフトウェア業などを誘致する。
甲南町市街地から南へ約四キロメートル、計画中の第二名神信楽インターまで約十キロメートルの立地にあり、全体の面積は四十三ヘクタールの大きさ。このうちの二十七ヘクタール(二十六区画)を分譲・賃貸するのだが、工業団地の区画が賃貸されるのは全国で初めてのこと。総事業費は五十二億円。完成予定は平成十五年度。
特定産業集積の活性化に関する臨時措置法は、技術の高度化や新分野の進出等を促進する施策を総合的かつ集中的に実施し、産業集積の活性化を図るもので、「研究開発、人材育成のソフト施策」の旧法に、新しく「研究開発施設等のインフラ整備」が加わった。なお、同法に基づく事業は、富山県小矢部市と岩手県江刺市でも行われる。
造成地には里山が広がり、森林では大型・中型哺乳類が、水域にはカスミサンショウウオのほか、絶滅危惧種として名を載せるメダカ、カワバタモロコも確認されている。
立案当初、地元産業の活性化と環境保全の相対をどう解決するのか―が問われ、一昨年一月、県は同公団に環境アセスの実施を通知し、現存する十カ所のため池のうちの二カ所を残置。同池一帯の現況を守るほか、残置予定の二池についても水域を含む緑地確保を求めた。
これを受け、同公団は「生物の生息維持と保全について最大限に検討する」と返答し、リサイクル&エコロジーを創成テーマとする同事業案を立てたもの。
公団企画調整課・産業集積計画用地課の中沢孝雄氏は「山や谷、田の里山環境を一部保全と再生(ビオトープ)し、調和がとれる産業風景がこれからの工業団地と考える」と話し、排水管理等の公害防止について企業間の明確な体制づくりを進めたいとしている。
マキノ高原に温泉保養施設
3月起工、観光振興へ牽引役
温浴の楽しみ存分に
=温泉掘削も本格化=
(湖西・マキノ町)
マキノ町は、マキノ高原自然体験交流パークとして整備を進めているマキノスキー場第一ゲレンデ入口(同町ヨキトギ)に温泉を利用した健康保養施設「センターハウス」の建設に三月、着手する。
同町には、マキノ高原や海津大崎など自然に恵まれた観光施設が点在し、町全体では微差はあるものの観光客数が年々増加、昨年度には平成二年度の四五%増の年間約六十万人までなった。
そのうち四五%がスキー場利用者で積雪のある冬期に観光需要が偏っている傾向がある。ところが最も利用の多いマキノ高原スキー場は近年、スキー客を中心に十三万から十六万人の観光客が訪れるが、隆盛をきわめた昭和四十年代と比べると半分以下に激減した。暖冬の影響で積雪が少なく、降雪に恵まれてもシーズン遅れになるなどその年の積雪条件に観光客数は大きく左右されていた結果だった。
そうした中で、頼りとしていた京阪神の学校スキーがスケートに切り替えられたり、遠方の豪華スキー場に流れるなど、町全体では観光客数はのびているものの、これまで核施設となっていたスキー場離れが目立っていた。
このため、町では冬期にだけでなく四季を通じて楽しめる観光開発に乗りだし、平成十一年度にキャンプが出来る広場が完成、続いて今年度末には県内産の杉の集成材を活用した木造体育館「ハイランドアリーナ」が竣工。四月に同時オープンする。
三つ目の施設となるセンターハウスは、この観光開発事業とは別に同所で進めている泉源の試掘事業で温泉が出る可能性が高まったことから、温浴施設を建設して自然環境を活かした観光施設基盤の強化を図り、四季を通じて集客が見込める観光地としての価値を高め、町の観光振興に結びつけようというもの。
建設されるセンターハウスは、鉄筋コンクリート(一部鉄骨)造り平屋建て(延べ床面積一、六二八平方メートル)で、内部に事務室や機械室など「管理ゾーン」とマッサージなどが受けられるリラクゼーションルーム、子供からお年寄りまで最大二百人収容できる水着混浴のバーデ浴室などを備えた「温浴施設ゾーン」を設ける。
このバーデ浴室では、ジェット噴流によるボディマッサージ風呂、動水流による水圧マッサージ風呂、リハビリ効果も期待できるウォーキングプールなどが備えられる。
オープンは平成十四年四月。同交流パーク全体の事業費は九億六千万円。
温泉は、三月末までに直径二五センチの掘削パイプを深さ一、五○○メートルまで掘り下げ、泉源を掘り当てる。
町では、春の海津大崎、夏の遊泳都キャンプ、秋のマキノ高原、冬のスキーと温泉の四季を通じた観光客の誘致を図り、全体で年間百万人の利用をめざす。
蒲生町・空港計画の積極推進掲げ
山中氏が無投票当選
=風格あるまちづくりに意欲=
(湖東・蒲生町)
二十三日に告示された蒲生町長選挙は、予想通り山中壽勇前助役(64)以外に立候補はなく、同氏が無投票当選を果たした。
安井一嗣町長の後継者として名乗りを上げた同氏は、びわこ空港計画推進の基本方針を受け継ぎ、実現に向けて取り組みたいとしている。同町長選挙の無投票当選は、今回で七期連続で計八回となる。
午後五時過ぎ、当選確定の知らせが鋳物師公民館の選挙事務所に入ると、山中氏は当選を祝う支持者の大きな拍手に包まれた。引き続いて同五時半から開かれた祝勝会には、近隣の首長や地元の県議会議員らも駆けつけ、総勢二百五十人による万歳三唱が大きく響きわたった。
この中であいさつをした山中氏は、「身の引き締まる思いで、責任の重大さを痛感している」と重責を担う心境を語り、「四十四年余り町職員としてがんばってこられたのは、町民の皆様のお陰。これからもよろしくご指導いただきたい」と、対話の中でまちづくりを進める意気込みを語った。
今後の抱負に関しては、▽びわこ空港問題の解決▽名神名阪連絡道路の推進▽蒲生町第四次総合発展計画(平成十四―二十三年)の策定▽市町村合併▽図書館建設―などを挙げ、風格あるまちづくりに取り組みたいとしている。
同氏は昭和三十年三月に県立日野高校を卒業後、三十一年六月に同町に採用された。これまで総務課長や収入役、助役など歴任して安井町長を補佐し、現在は同町社会福祉協議会会長を務める。鋳物師1323。






